Lakers' backup plan isn't half bad

原文:CBS Sports


NBA全域で多くのことが変化した今年の夏、それはまさに、2年前に計画された労使協定がもたらしたものだ。

フリーエージェントだった LeBron の決断がビジネス上でどれだけ成功したのかを知り、リーグ上層部は毎年そうなることを望むと決めた。その結果、Dwight Howard がレイカーズを去り、セルティックスの二人もブルックリンへ移籍、Doc Rivers は東海岸から西海岸へ大陸を横断、多くのチームがコーチやジェネラルマネージャーを変更した。

David Stern と Adam Silver はこれらの動きを「選手共有(player sharing)」と呼んでおり、11カ月後に LeBron が決断する二度目の夏を盛り上げようとしているだけに過ぎない。しかし、James が2014年7月1日にマイアミとの契約を破棄するまで、少しの間だけ忘れておこう。

Dwight Howard がレイカーズを去った。それは本当だろうか。

残念ながら現実のことだ。その理由はすでに決着がついているはずであり、Howard の潜在的なリスクと利益についてはそれ以上に明らかだ。Howard の決断によって決まるレイカーズの未来こそが、筆者にとってはもっとも重要なことである。

筆者の関心は、Dwight Howard よりもレイカーズに対してのほうが遥かに大きい。

もっと端的に言えば、Dwight Howard がいるレイカーズよりも、彼がいないレイカーズのほうがよりおもしろいと、筆者は信じている。

よく考えてみると、Howard がレイカーズの一員として過ごすことになれば、それを我慢する自信が筆者にはない。常に無理があり、フィットしているとは一度も思えなかった。レイカーズが Howard の残留を望んだことは確かであり、実現すれば来季の優勝を狙える可能性もあった。そして、レイカーズの給与や税金は Mikhail Prokhorov のネッツが独占する領域に迫っただろう。だから、代替案を用意しておく必要もあった。

本音を隠さずに言うと、レイカーズの代替案はまったく悪くない。

35歳になる Kobe Bryant はアキレス腱断裂からの復帰を目指し、33歳の Pau Gasol と39歳の Steve Nash もケガがちだが、そこに Chris Kaman、Nick Young、Wesley Johnson が加われば、スパーズ、サンダー、ウォリアーズ、クリッパーズ、そしてロケッツにとって脅威となるはずだ。ただし、各選手の加入は限定的なものであり、James と Carmelo Anthony がフリーエージェントとなる来夏のキャップスペースを考えて、いずれも1年契約しか結んでいない。

レイカーズが二人のFA選手とMAX契約を結べる可能性は低く、Bryant のキャップホールドが3,000万ドルとなるため、彼との契約額によって大きく左右される。しかし、もしレイカーズが Nash を解雇することで、彼の970万ドルを3年間に分割し、さらに Bryant と格安で契約すれば、2010年以来の大規模FA市場に向けて、リーグ内で最大のキャップスペースをつくることもできる。

前述したように、レイカーズの代替案は悪くない。

レイカーズが一人のベテランFA選手とMAX契約すると仮定しても、3人のスターが在籍するチームを潰すことになるため、懲罰的な労使協定が一定の役割を果たすことになるだろう。オーナーの Micky Arison が反対票を投じた現在の税制度において、ヒートが James、Dwyane Wade、Chris Bosh の3人を保持するチャンスはほとんどない。確認可能な範囲では、レイカーズの契約状態は見通しがよい。そしてブランド力、魅力的な街、国内で一番の気候、チャンピオンチームとしての伝統もあり、必要であれば補強のためにすべてのカードを切れる。

思い出してほしい、来夏にフリーエージェントとなる可能性がある選手は LeBron と Melo だけではないことを。Dirk Nowitzki、Paul Pierce、Wade、Bosh、Rudy Gay、Luol Deng もそうである。人気上昇中の Paul George も契約延長に同意しなかった場合、制限つきのフリーエージェントとなる。翌年の2015年には、Roy Hibbert もプレイヤーオプションでチームを離れる可能性がある。

重要なのは、十分なキャップスペースがあるレイカーズなら、Dwight がいない未来でもそれほど困難ではないということだ。

現時点のことはどうだろうか。そこまで悪くないと、筆者は主張したい。Metta World Peace をアムネスティ条項で解雇したレイカーズは数百万ドルの節約に成功し、Young と Johnson の加入によって若さと機動力も手に入れた。Kaman も健康であれば、インサイドで力を発揮する。Jordan Farmar はトルコでの数百万ドルを諦め、1年110万ドルの契約でレイカーズに復帰した。Steve Blake を活用すれば、40歳になる Nash の仕事量を減らすためのオプションも増えるだろう。

Mike D'Antoni について言えば、選手の能力を本来のそれ以上に引き出すことが彼最大の魅力だ。彼のオフェンスシステムはスター選手を必要とせず、コートを走り回り、ボールを共有できる選手が好まれる。いくつかの点において、Young や Johnson のように伸び悩んでいる選手はそれに完全フィットする。

一方、D'Antoni は Kurt Rambis をコーチ陣に勧誘したものの、実際に加入するときにはそれを渋っている。Rambis がテレビ解説者をしていたとき、昨シーズンの D'Antoni を酷評したからだ。それでも、D'Antoni が柔軟性に欠き、自意識も過剰であることには変わりないだろう。D'Antoni と馬が合わなかった Anthony が来夏、ニックスからレイカーズへの移籍を決断するとしたら、それはまた別の問題だ。

再建中のレイカーズは来季、優勝を狙えるだろうか。いや、チャンスはない。しかし、Howard ほどの選手を失っても、レイカーズのように寛大なチームがほかにあるだろうか。

その答えは言うまでもない。

Tips to translate

  • the powers that be = 上層部、体制側
  • We've been over = ~についてはすでに決着がついている
  • more to the point = もっと端的に言えば
  • Come to think of it = 考えてみると
  • somewhere between slim and none = ほとんどない

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